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□好敵手(※)
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「…あの子がクラウドだから、だよ」
「え…」
「クラウドだから…余計に可愛く見えて、構いたくなって…」
すると、ユフィはクラウドの頬を両手で包んでこつん、と額を合わせた。
「“クラウドだから”好きで、好きで…抱き締めたくなるんだよ」
「ユフィ…」
あぁ…自分は何て馬鹿だったんだ。
こんなにも自分を想ってくれている彼女がいるというのに、幼い頃の自分なんかに嫉妬してしまうなんて…。
クラウドはそのままちゅ、と口付け、ユフィを優しく抱き締めた。
翌朝2人が寝室の様子を見に行くと、幼いクラウドの姿は見えなかった。
「…結局、何だったんだろ…」
「さぁな…けど…」
「けど?」
幼い頃の自分…。
やはり、ユフィを好きになる所は変わらないのだ、と確認させてくれた。
もう会う事はないのかもしれない。
けれど、次に会う事があれば。
その時は…正々堂々と勝負するから。
いくら自分でも、ユフィは…渡さない。
atogaki→→→→