□A New DayR
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「…あたしと、ティファと、リードと……補助役が…ス、ス…ストライフ、先生…」

クラウドに対して「ストライフ先生」だなんて。

違和感がありすぎて、ユフィは思わず吃ってしまった。

「えー、俺実行委員かよ…」

リードの声に、ユフィははっと現実に戻る。

「文句言わないでよねリード。あたしだってやりたくないんだからさ」

「へいへい…」

「という事で、これで決定したいと思いまーす。何か質問ありますかー?」

誰も手を挙げなかった為、「よし、帰れる」と思ったユフィだが。

「ねぇユフィ、ひらひらの可愛い服着てウェイトレスやってよ」

「へ?」

突然聞こえたティファの一言に、ユフィはぎょっとして固まった。

「あ、見たーい!」

「ユフィ、絶対似合うよ!」

教室内に様々な女生徒達の声が飛び交う。

「ちょ、無理に決まっ…」

(ウェイトレスか…)

小さな声だったが、確かにハッキリと聞こえたクラウドの言葉。

ユフィはキッと隣のクラウドを睨み、誰にも見えないように足を踏み付けた。

(っ、まだ何も言ってないだろう…)

(考えてる事ぐらいバレバレ。とにかく、あたしそんな服着ないから)

ふん、とクラウドから視線を外すと、ユフィは騒ぐ教室内を収め、HRを終わらせた。






「…クラウドの馬鹿」

「何が」

学校も終わり、ユフィは一旦家に帰り父親の晩御飯を作っておき、再び家を出てクラウドの元へとやって来た。

そしていつものようにクラウドの家で晩御飯を食べ終わり、ソファに座って寛いでいた。

「ウェイトレスなんて、あたしやんないからね」

「似合うと思うけどな」

「ぜーーーったい着ない!」

「……けど」

「へ?…っ、わ…」

突然抱き抱えられ、クラウドの膝に座らされて向かい合わせになった。

「そんな格好、他の男の前で着る必要なんかない」

「っ…」

言いながら、ユフィの首筋に口付けるクラウド。

(…そんな事、言わないでよ)

嬉しいじゃん…。

「俺の前でなら着てもいいけど」

「着ないってばー!!」

ユフィの声は、虚しく部屋内に響き渡ったのだった。




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