□A New DayH
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「ほわー…」

間抜けな声を出しながら来たのは、誰もいない夜のプール。

時間は7時を過ぎ、辺りは暗くなり電気が一つ付いているだけだった。

クラウドの仕事も一段落し、このプールへとやって来た2人。

ユフィが突然『プールに入りたい』と言い出した為、仕方なくクラウドは了承したのだ。

「お前、どうやって入るつもり………あ、おい!」

ザブーン!!

クラウドが気付いた時には既に遅く。

ユフィは体操着のまま水しぶきを上げながらプールへと飛び込み、笑顔で水面から顔を出した。

「気持ちいー!ね、アンタも入ったら?」

「俺は別に…、って…待て!」

ザッパー!!

ユフィに引き寄せられ、クラウドもまたスーツのままプールに飛び込んだ。

「っ、お前、いい加減に…っ」

水面から上がったクラウドが目にしたのは。

「どしたの?」

濡れた髪に、水のせいで透けた…下着。

濡れたせいで体操着が肌に付き、彼女の体のラインがよく分かる。

「いや…別に…」

直視できなくなったクラウドは背を向けてプールから出ようとするが、それをユフィは許すはずもなかった。

「出なくてもいーじゃん!」

ユフィはクラウドの腕を引っ張り、プールから出ようとするのを必死に阻止する。

「…全く…」

人の気も知らないで。

彼女を大事にしたいのに、無意識に煽るような事をされたら、自分だって我慢の限界だ。

クラウドは出るのを止めてユフィに向き直ると、そのままプールの隅までゆっくりと追い詰めた。

「な、に…?」

「仕返し」

「へ?…っ、ん…」

顔を近付け、そのまま口付ける。

触れるだけのキスをし、離れようとしたが。

ふと、彼女を虐めたい気持ちに駆られ、クラウドは舌をユフィの口内へと忍ばせた。

「っ、ふ…ぅ、んっ…」

ぞくり、と体全体が痺れる。

(何、これ…っ)

今まで感じた事のない感覚に、ユフィはぎゅっと目を閉じてされるがままになった。

「っ…ふ、あ…」

互いの舌を充分に絡ませ、ゆっくりと唇を離すと。

息を荒げ、大きな目を潤ませたユフィの姿。

「大丈夫か?」

「び、びっくりした…」

「お前のせいだからな」

「あたし…?」

…やはり、無意識、か。
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