□A New DayS
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「ナイッシュユフィ!」

体育館に響き渡る活気のある声。

そしてそこには、コート内を生き生きと走るユフィの姿があった。

「はい、今から20分休憩ー!」

「「はーい」」

ユフィもキャプテンとして慣れ、部員達も彼女にしっかりと付いてきている。

休憩の指示を出し、ユフィは体育館から出て自販機へと向かった。

「…あれ?」

自販機の横で壁にもたれて休憩していたのは、クラスメイトで小学校からの腐れ縁でもあるリード。

「お疲れリード」

「あぁユフィ、お疲れさん」

ユフィも自販機でいつものスポーツドリンクを購入し、リードの隣で壁にもたれた。

「どう?陸上部は。あんたもキャプテンでしょ」

「そうだなー、皆調子はいいよ。ところでユフィ…」

「ん?」

「お前、あの副担任と付き合ってんだろ?」

「っ!!!」

思わず、口に含んだスポーツドリンクを吹きそうになる。

リードはそんなユフィを見て笑いながら話を続けた。

「この前のHRの時のお前ら見てたら分かるっての。何年の付き合いだと思ってんだよ」

「リード、この事は…!」

「言うわけねーだろ」

リードの言葉に、ユフィはほっと胸を撫で下ろす。

「けど、お前分かりやすいからな。気を付けろよ」

「わ、分かってるよ」

「……なぁ、ティファの事なんだけど…」

突然リードの口から出たティファの名前に、ユフィはきょとんと目を丸くした。

「アイツって…」

「…?ティファがどうかした?」

「………いや、何でもない。じゃあな、俺戻るわ」

そう言い捨てると、リードは空き缶をゴミ箱へ捨ててグラウンドへと戻っていった。

残ったユフィは、リードの言いたかった言葉を考えていた。

(…やけにティファの事気にしてたなぁ。何だったんだろ…)







「…ってわけなんだけど」

部活も終わり、場所は変わってユフィはティファとファミレスにいた。

カラン、とグラスの中の氷を踊らせながら、ユフィは先程の出来事をティファに話す。

「バレちゃったんだ…でも、リードなら誰にも言わないと思うから大丈夫じゃない?」

ふふ、とどこか嬉しそうに言うティファに、ユフィはふとある事を思い出した。

(…そういえば、ティファってリードと幼なじみなんだよね…)

そして、ユフィは興味本位でティファを見、口を開く。

「…ティファってさ、リードの事どう思ってんの?」

「どうって?」
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