□君といる時間〜恋始〜
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「…クラウドってさぁ、好きな人いんの?」

「…………………………は?」

たっぷり20秒。
そして出た言葉がこれかよ。



あのセフィロスとの死闘から1ヶ月。セブンスヘブンでアタシ達は久々に集まっていた。
ティファがみんなに声をかけてくれて、アタシやナナキ、バレット、シドは自分から進んで集まったんだ。…意外にもあのヴィンセントまで。ケット・シー…ってかリーブは色々用事があるみたい。まぁシドに関しては『タダで酒が飲める』から来たんだろーけど。
クラウドは、アタシが無理矢理。
だって、こうでもしなきゃコイツ来ないだろ?集まる日が決まってからアタシが毎日クラウドに電話して『ぜぇぇーったい来いよ!』って言ってきたからな。
当日来なかったらアパートまで押しかけようとも思ってた。それを察したのかちゃんと来てくれたから良かったよ。

んで、宴会が始まって3時間経ったんだけど、バレットはマリンが待ってるからって帰ってったしナナキもヴィンセントも帰った。シドはシドで飲みすぎて床で寝てやがる。

あ、ティファが毛布かけてあげてる。やっぱり優しいなー。

アタシはココに泊まってくってティファと約束してるから気楽なんだ。クラウドのアパートはココから歩いて20分ぐらいのとこみたいだしね。

ふと見渡したらクラウドがいなくて、外に出てみたら少し離れた所にベンチがあった。クラウドはそこに座って片手にグラスを持ちながら夜空を見てた。
アタシはクラウドに近付くと隣に座った。

「一人で何してんのさ」

するとクラウドはアタシをチラッと見てまた夜空に視線を移した。

「賑やかなのは苦手なんだ」

「そう言う割には結構楽しそうにしてたじゃん」

「まぁ、楽しくないと言えば嘘になるからな」

クラウドの口端が少し上がる。無理矢理コイツを連れて来て良かった。
あの旅で一番精神的に辛かったのはクラウドだから。少しでも気が楽になればいいなって思ってた。
ふと、クラウドが持っているグラスに目をやった。

「それ、ちょーだい」

「駄目。お前未成年だろ」

「クラウドって相変わらず堅いよなー。今日ぐらいいーじゃん」

「そういう問題じゃない。俺がティファに怒られるんだ」

あ、また出た、ティファの名前。事あるごとにティファの名前出すんだよな。
もしかしてコイツ…。

「なークラウドー」

「ん?」
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