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□君といる時間〜約束〜
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『可愛い』
『好きだ』
とあの甘い声で何回言ってくれたのだろうか。
思い出す度に体が熱くなる。数えてなんていない…というか数える余裕なんてなかった。
午前7時。
あたしはそんな事を思いながら布団に包まっていた。隣には、まだ寝てるクラウド。…寝顔、相変わらず可愛いじゃん…。
ふふ、と思わず笑ってしまう。
そして、僅かに見えるクラウドの胸板。
…っ…。
また昨夜の事を思い出す。クラウドに抱かれたのは、これで2回目。いつまで経っても慣れる事はないと思う。
「わ、ぷっ…」
突然クラウドの腕に閉じ込められた。そっと見上げると、クラウドは寝起きの目であたしを見つめてくる。
「あ、お…おはよ…」
「ん…」
寝起きの掠れた声がやけに色っぽい。
「っ!」
急にゾクリとした。
クラウドがあたしの腰辺りを指でなぞってきた。
「感じた?」
「なっ!何考えてんだよ…!」
「…まだ昨日の感度が残ってるみたいだな」
「っ、るっさい!」
クラウドが上半身を起こし、髪を掻き上げた。
うわ…。
やっぱり…心臓に悪すぎる。
そして、また昨夜の情事を思い出し、顔が熱くなった。
あたし…やばい…。
「体は大丈夫か?」
「え、あ…と、少し痛いけど、大丈夫」
「そっか」
クラウドの手が伸び髪を撫でてくれる。
あたしはその気持ち良さに目を閉じた。
でも…数秒してその手の動きが止まる。
クラウド?
「…家、大丈夫か?」
あぁ、そんな事か。
「へーきだって。家出して友達んとこに泊まるなんてしょっちゅうあったしさ」
あたしは布団から手を出し、床にある服を取ると、再び布団に潜りもぞもぞしながら着始める。
「あのさ、変な事聞いていい?」
「何だ?」
「……クラウドも昨日、眠れなかったの?」
「言わないと駄目か」
あ、クラウドが窓の外に視線を移す。これをするクラウドは何か聞かれてまずい事がある時だ。
あたしは服を着終わりゆっくりと体を起こすと、クラウドの顔を覗き込んだ。
「…お前と同じだ」
「どーゆー事?」
「そういう事」
?……数秒考え、あたしははっとクラウドを見る。