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□君といる時間〜優越〜
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ゴールドソーサー。
旅の途中で何度か寄ったけど…こんな明るい気持ちで来たのは初めてだ。
あの時は、セフィロスを倒すっていう目的があったからあまりハメは外せなかった。
でも、今日は…。
「クラウド!早くしろってば!」
あたし達は夕方頃ゴールドソーサーに着いた。
フリーパスで園内に入り、ステーションのインフォメーションでどこに行こうか悩んでいた…のはあたしだけ。クラウドは遅れてあたしの隣に立った。
「花火大会まで時間あるからさ、どっか行こーよ」
「いいけど、どこに行きたいか決めてあるのか」
「それなんだよねぇ。クラウド、どっか行きたいとこないの?」
「俺は…」
クラウドがちらっと目を移したのは…やっぱりバトルスクエア。
あたしは慌ててクラウドをワンダースクエアへと扉へと背中を押す。
「そ、っ…そこはさ、…また今度行こ!あたしワンダースクエアがいい!」
「…お前が聞いてきたんじゃないか」
だって、バトルスクエアは…後からちゃんと行くからさ。まだ秘密だけど。
無理矢理ワンダースクエアへクラウドを押し込み、続いてあたしも飛び込んだ。
ワンダースクエアは親子連れが多かった。特に人気なのはやっぱり『モグ・はうす』。確かに可愛くて人気なのは分かる。けど…あたしはそーいうのは柄じゃないしさ。
あたしはバスケットゲームの前に立つと、びし、とクラウドを指差す。
「クラウド、勝負だ!」
「勝てると思ってるのか」
「そんなのやってみなきゃ分かんないだろ!?」
200ギルをコイン投入口へ入れ、ゲームスタートの音楽が鳴る。
あたしの結果は…4GP…。
がくりとうなだれ、あたしはその場に座り込む。
「はーぁ…意外と難しいんだな」
「腕の力で打とうとすると入らないぞ。手首のスナップをしっかりと利かせるんだ」
「…そんな事言って…クラウドはできるのかよ」
クラウドがふ、と余裕の笑みを浮かべた。
200ギルを入れ、クラウドはバスケットゲームを始めた。
「あ…ありえない…」
「まぁ、こういう事だ」
「でも、5回連続でパーフェクトって何!?」
「何って言われても困るな」
はぁ…。1500GPももらえたからいいけどさ…。なんか、悔しい。
「次、これ!」
あたしが指差したのは、スノーゲーム。
反射神経のいいあたしなら、これぐらいクラウドに勝てる。……はずだったんだけど。
スノーゲームやった事ないあたしは勝てるはずはなかった。