flynn×yuri
□この気持ち、この想い
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※幼少フレ→ユリ
フレン視点
帝都ザーフィアスの下町。
僕たちの住んでいる町。
いつも一緒で、傍にいて、手を繋いで歩いたり、かけっこしたり、女将さんからもらったクッキーをはんぶんこして食べたり、昼寝したり………。
君といるだけですごく幸せな気分になれる。
そして今日もまた、大好きな親友……ユーリに会いに家を出る。
「いってきます!」
「怪我しないようにね!」
「はーい!」
お母さんに手を振って、僕はユーリの部屋がある『箒星』まで走った。
「おはよう!ユーリ!」
「おはよう、フレン!」
部屋に入ると、ベットに座って足をぶらぶらさせてるユーリが、にっこり笑って出迎えてくれた。
「きょうはなにすんの?」
「え?!……ん〜…っとね…///」
首をこてっとかしげて訊ねるユーリにドキッとしながら少し考えた。
「さんぽしない?」
「はぁ?!つまんねぇじゃん!」
ぽかぽかした今日みたいな天気の日は散歩するのもいいと思ったし、何よりユーリと手を繋いで歩きたかった。
でもユーリは眉間に皺を寄せ、いかにも嫌そうな顔をした。
それに少し胸が締め付けられるように痛んだのを紛らわすように、僕は説得を試みた。
「だってこんなにもぽかぽかで、てんきがいいし」
「だったらけんのけいこしようぜ!」
「け、けんのけいこはおひるからでもできるだろ!」
「なんだよ!そんなにさんぽしたいならひとりでいけばいいだろ!」
「ユーリ!!」
ユーリはキッと僕を睨むと部屋を飛び出すように出ていった。
またやってしまった。
自分の考えを無理やり押し通すなんてこと、ユーリには絶対したくないのに。
こんな風に喧嘩なんか、したくないのに……。
ざわざわと外が騒がしい。
何かあったのかな?
僕は部屋を出て階段をかけおりた。