flynn×yuri
□寂しがり屋なんです
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下町の広場。
元気良く駆け回る少年が二人。
「ユーリ!おそいよ!」
「フレンが!はやい、んだっ!……ひゃあっ!」
「ユーリ?!」
突然小石につまづいたユーリは固い石畳に盛大にこけた。
フレンは慌ててユーリの傍に駆け寄った。
「ユーリだいじょうぶ?!」
「うん……だい…じょうぶ。…ぃっ…!」
ユーリは立ち上がろうとしたが、膝に痛みが奔り、ぺたんと石畳に尻餅をついた。
「ユーリけがしてるっ!は、ハンクスさんよんでくる…」
「いいっ!いか、ないでっ…!」
「ユーリ?」
ハンクスを呼びに行こうとするフレンの腕を、ユーリは慌てて掴み、必死に言葉を紡いだ。
「おいていっちゃ…いやだ。…いっしょ…に…いろよっ」
少し震えながら、ぎゅうっとユーリはフレンに抱きついた。
フレンは一瞬驚いたように目を見開いたが、そっとユーリを抱きしめた。
「うん。ぼく、ユーリといっしょにいるから!おへやいって、しょうどくしよっ?」
「うん……フレン…いっしょ…」
フレンがユーリを支え、二人は箒星の二階にある自分たちが使わせてもらっている部屋へ向かった。
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