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森のフォーラム

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Re:短編小説
天p抜刀d竜
[ID:gintama9524]
2人は歩く、手を繋いで、何処までも

「ゴールは何処だろうね?」

「さぁなー
寧ろスタートが何処だっけ?」

戻ってみようか
後ろを振り返り2人は歩いた
手を繋いだまま何処までも
後ろを数メートル歩くと、そこは道が途切れていた
いや、
世界そのものが途切れていた
まるで断崖絶壁
落ちたらきっと戻って来れない

「すげー」

「すごいねー」

それでも2人は恐れる事なく近付いた
結果的に想定内と言えばそうなのだが、2人は落ちた
正しく言うと、最初に彼女が落ちた
足を漫画のようにつるっと滑らせたのだ
そこで彼は彼女の握っていた手を離すまいと強く握ったのだが・・・握ったはいいが彼には生憎彼女を支えるような怪力は無く、というかちゃんと食ってるのかと言いたいくらい彼は軽かった
その結果彼女が落ち、それを強く引っ張った反動で彼は彼女の手や握ったまま宙をぐるうり、と縦に綺麗に回った
それはもう芸術に等しい

「どうする?」

「どーする?」

「どうしよう・・」

「とりあえず叫ぼうか」

「うん、せーっの」

「「ぎゃぁぁあああああああああ」」

なんとも落ち着いた会話であるが現状は今の通りである
落ち着いて叫ぶ2人は急降下
このままでは最終目的地である地面に叩きつけられるだろう
それはそれは、痛いだろう(痛いで済めばいいが

「これ!そっち持って!!」

「え?!」

「ファンタジックパラシュートやるから!!」

嫌ならアリス風浮遊やるけど、と彼が彼女のスカートを見ながら言うと、彼女はやらせてくださいとばかりに渡された大きな布の端を握った
因みにスカートの下も履いてます(二枚的な意味で
四つの端を持ってバッの離れると布がパラシュートになって風の抵抗を受け降下が緩む
と共に一直線に落ちていたのが斜めに降下する
思えば手を離したのはいつぶりか

「パラシュートは握ってるうちに入るんだな」

「そーだねー」

ある日、2人の前に魔女が現れた
魔女は2人に暇だからと呪いをかけた
2人はその時手を握っていた
だから、かかってしまった

手を離すとどちらか一方が死ぬ呪い

どちらなのかはわからない
だが例えわかっていたとしても、2人は呪いを解くまで互いの手を離す事は出来なかっただろう
その代わり、死ぬのが自分なら相手を危険にさらしてはなるまいと、さっさと手を離しただろう
だが相手がそうならば、その考えを見越して、紐でもテープでも接着剤でも、なんでも使って一生離れないようにするだろう
けしかけられたゲーム(呪い)、この造られた世界から魔女を探し出すというRPGを探せばありそうなシナリオ
しかし実際やってみるとこれが結構難しい
地形が変わるわ変な生物は出てくるわ、挙句の果てにはこのザマだ
風に運ばれた2人は海の砂のような場所に落ちた
その落ちた場所
すん、の嗅いだ事のある匂いに後ろを振り返ると

「「おー…」」

上からの光でキラキラと反射する海があった
地下に海というのもおかしいが
波をたてている、潮風もある、何より砂浜のそれは貝やサンゴが砕けたものだった
見た事もない小さな生物が砂から何かを拾ってもしゃもしゃと食べている
揶揄するならカニだろう

「・・・行こっか」

「そーだな」

新たな正解の道を探し当てた2人は歩き続ける


『リア充を撲滅させようとしたら裏目に出た魔女』

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