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森のフォーラム

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Re:短編小説
未来
[ID:hakuduki]
少女は世界に愛されていました。
幸せで、平凡な家庭に産まれました。
少女は幸せでした。

幸せ、でした。

「────知ってるよ。
それは全部過去形だ」

少女は空を見上げて呟く。高くて、高くて、手を伸ばしても届くはずもなくてただ惨めな気分になった。みんなから愛されるあの空から授けられるのは、こんな想いだけだと少女はふて腐れながら、笑う。

少女はひとりぼっちだった。
世界に取り残されたのだ。
見放されたのだ。
過去は陽炎となってユラリユラリ消える。

少女は一人になった時に心に決めた。
前だけを向こう、と。

それはあまりにも残酷な選択。
だけれど、少女には最も正しい選択。
全てを背負って生きていくなんて、無理だ。
自分は今、ひとりなのだから。

だから過去は捨てる。
彼女は記憶を忘却し続けた。
自分の身を守るために、前だけを見据えた。前だけを進んだ。真っ直ぐ突き進んだ。
そのフェンスの先に何もなくても、彼女は進む。

彼女は自分より美しい世界を愛していた。
羨んでいた。
欲していた。
妬んでいた。

────少女は空を見下ろし、
世界に手を伸ばした。

届かない。当然だ。自分がその手を離した。

バイバイさようなら。
クソッタレで愛しい日々よ。



私は全てを忘却して歩き続けるわ。




――――――――――――――

解釈は任せますが一応意味は込めました。込めた、つもり。
というかやっぱり長いのはどゆこと。

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